合格体験記 　基礎科では見たまま描いているのに絵が伸び悩み、周りと比べて落ち込んだ。けれど諦めずゆるりと続けた。油画科に入って、好きな作家の絵柄をマネした絵が上手くいった。描き方を変えて上手くいかなくなる事が嫌で、何があっても描き方を変えなかった。そして受験に落ちた。浪人が確定してから、開き直って描いた絵が参考作品になった。それは今までを踏まえた上で好きな様に描いたものだった。浪人してからも個性を出そう、私の画風を出そうと悩んで絵が上手くいかない日々が続いた。今年の一月に基礎科の時を思い出して見たまま素直に絵を描くようになった。素朴で素敵な絵になった。モチーフを見て感じて描くことのほうが個性を出すより大切なことなんだと思った。受験でも観察から得たものを、今まで培ってきた技術やマチエールを駆使して描き上げた。やっと合格した。四年間を通して観察して素直に描く大切さ、感じたまま描く楽しさを教わった。お世話になりました。